死について色々考えたこと
死ぬ可能性が出てくると、生きているうちにすっかり忘れていた死を、いきなり目の前に叩きつけられたような感覚になる。
目を背けていたものを直視することは気分のいいものでは無いけど、命あるものにとって必ず直面する問題である死を、人間のみが生きている間に考えられるのは幸なのか不幸なのか。
さて、死とはなんだろう。
死とは生命活動がおわることである。
具体的にいえば、人格と意識を失うことだろう。
死ぬことは怖いことなのだろうか。
死ぬことは怖いことではない。
生きるもの全てに死は用意されているものであって、いわばゴールみたいなものである。
死ぬ事が怖くないとすれば、死を考えた時の恐怖はいったいなんなのだろう。
それは生への執着である。
生きていれば生じていた出来事を体験できなくなることが怖いのである。
でもそれって本当に怖がる必要があるのだろうか。
生きていれば、もっと楽しいこと嬉しいこと幸せなことがあったかもしれない。
そうだろうか。
生きていれば、良いこともあるだろうが、それ以上に苦しいこと悲しいこと不幸なこともついてまわるのである。
死は救済である。
俗世から離脱する手段が死であって、めんどくさいことから逃れられるのはいい事じゃないか。
よく"良い人"とか"才能のある人"に限って早死にすると言うが、それは救済を早めに受けているに過ぎない。
死からの寵愛である。
死は誰にでも訪れる暖かいイベントなのである。
もう頑張らなくていいよ
充分頑張った
ゆっくり休め
そう言って暖かく包み込んでくれるものなのである。
普段は気にもとめない死は、いつもそばで見守ってくれているよ。